CJI2: 初日の結果と2日目の見どころ

CJI2: 初日の結果と2日目の見どころ

岩本のチーム・オーストラレイジアは10th Planetに勝利

記事情報

場所:Las Vegas
チーム:
B-TeamAtosAbsolute MMA10th PlanetNew WaveDaisy Fresh

CJI 2・初日の結果

第1試合:Team America vs New Wave Warriors

Team Americaのコーチはエコロジカル・トレーニングを提唱するグレッグ・サンダース(Greg Saunders)。

New Wave Warriorsのコーチは足関節の発展をスタートさせたコーチとしても知られる、ジョン・ダナハー(John Danahar)

パット・ダウニー(Pat Downey) vs ルーク・グリフィス(Luke Griffith )

どちらのチームも一戦目の選手に重量級を選択。

パット・ダウニーはNCAAレスリングの人気選手で昨年のCJIにも参加。昨年の敗退以降柔術の練習を多く積んできたとインタビューに答えていた。

試合はグリフィスが開始直後から引き込みを選択。スイープからの三角、変形バックチョークなど序盤から多くのニア・サブミッションを仕掛ける展開。ダウニーが凌いだ中盤以降は少し膠着した展開に。残り90秒ほどのところでレフェリーがダウニーに警告。この警告の入り方は後の試合の試金石にもなりそうで興味深い。結果的に終盤はどちらも決定的な展開は作れずドローで両者敗退。

エライジャ・ドーシー(Elijah Dorsey) vs ヴァグナー・ロウシャ(Vagner Rosha)

エライジャ・ドーシーは2024のADCCトライアル北アメリカ大会優勝者。

ヴァグナー・ロウシャは20年以上の経験を持つベテラングラップラー。

前試合と違いレスリングの展開からスタート。体格で劣るドーシーは下を選択。ドーシーは下からのリストロックなどサブミッションアテンプトを繰り返す。 終盤ドーシーが立ち上がり再びレスリングの展開に。ロウシャは途中で歯が欠けるも続行。ドーシーがいいシングルレッグのエントリーを見せるもロウシャがカウンターのキムラを取りかける。この試合もどちらも一本をとることはできず、両者敗退。

ガビン・コルベ(Gavin Corbe) vs ジャンカルロ・ボドニ(Giancarlo Bodoni)

ガビー・コルベはパン・ノーギ優勝などの実績をもつコルベ兄弟の弟。

ジャンカルロ・ボドニはルーカス・レプリの黒帯でNew Wave所属。2022と2024のADCC-80kg級を連覇している世界のトップグラップラー。

開始直後、体格で勝るボドニはコルベを壁際へ押し込んでいくがコルベがインバージョンからストレートアンクルロックにエントリー。これを凌いだボドニはゆっくり上からプレッシャーをかけながらパスガードを狙っていく。ニアパスガードから亀になったコルベのバックをボドニが奪取。リアネイキッドチョークでボドニが今大会最初の一本勝ち。

テイラー・ピアマン(Taylor Pearman) vs ジャンカルロ・ボドニ(Giancarlo Bodoni)

一本勝ちしたボドニは連戦。

テイラー・ピアマンは2024ADCCヨーロッパ予選優勝。全試合をサブミッションで決めているサブミッションハンター。

前戦でほぼ体力を使っていないボドニに対してピアマンは序盤から足関節のエントリーを何度も見せるが決定的な形を作ることはできない。レッグパムルからフォルスリープなどを試みるがボドニのトップからのプレッシャーが強い。フォルスリープからアウトサイドヒールフックの形を作るピアマン。ボドニのタップを感じたピアマンはサブミッションをリリース。しかしボドニは試合を続行。ボドニは二度ピアマンの足を叩いているようにも見える。審議の結果、ボドニのタップが認められ、ピアマンが番狂せとなる一本勝ち。

テイラー・ピアマン(Taylor Pearman) vs ドリアン・オリバレス(Dorian Olivarez)

一本勝ちしたピアマンは連戦。

ドリアン・オリバレスは2024ADCCトライアル北アメリカ予選勝者。

ピアマンは開始直後から引き込み。オリバレスは素早い動きからのアウトサイドパスで圧力をかけるが、ピアマンは動きまわるオリバレスに対して足を差し込み、チョイバーのニアサブミッションの形を作る。凌いだオリバレス、引き続きアウトサイドパスを仕掛け続け、ノースサウスからパスガードに成功。キムラを狙うオリバレス、コーチのサンダースはピアマンに背中をマットから離すなと指示。オリバレスはマウントへ移行、肩固めなどを狙うもピアマンが凌ぐ。両者敗退により試合は両チームの最終選手同士の勝負に突入。

デアンドレ・コルベ(Deandre Corbe) vs ミカ・ガルヴァオ(Mica Galvao)

デアンドレ・コルベはADCC北アメリカ予選2024優勝。コルベ兄弟の兄。

ミカ・ガルヴァオはIBJJFグランドスラム達成、ADCC2024-77kg優勝など世界最強グラップラーの1人。New Waveにはワイルドカードとして加入。

序盤はレスリングの展開。ガルヴァオはシングルレッグから最終的にトップ奪取に成功。下からスイープアテンプトなどを見せるコルベ。ガルヴァオは壁際のポジションをキープしながらプレッシャーをかけていく。パスガードを試みる試みるガルヴァオに対してコルベがヒールフックのエントリー。スクランブルの展開から上下が入れ替わる。ガードからアームバーを狙うガヴァウォン、凌いだコルベと再度上下が入れ替わる。その後もスクランブルの展開が続き、試合終了。引き分けに両者敗退。

両チームの試合可能選手がいなくなったため、チーム戦の勝者はジャッジ判定に持ち越される。

New Wave Warriorsが次戦に進出

判定の結果、勝者はNew Wave Warriorsに。しかし、圧勝も予想されていたNew Waveに対してジャッジ判定に持ち込んだTeam Americaは大健闘。特にジャンカルロ・ボドニから一本勝ちをしたテイラー・ピアマンは疑惑の部分も含めて大きな話題を生む結果となった。

第2試合:Team Europe vs Team Atos

Team Europeのコーチは前日のワールドマスターでも優勝したファリス・べんランカデン。

Team AtosのコーチはADCC, IBJJFのどちらも6度の優勝を経験しているアンドレ・ガルヴァオ。

パウェル・ジャウォースキー(Pawel Jaworski) vs ルーカス・バルボーザ(Lucas Barbosa)

パウェル・ジャウォースキー茶帯ワールドノーギ、ヨーロピアンノーギなどでの優勝の実績がある選手。

ルーカス・バルボーザは2022年ADCC準優勝、CJI1でも2勝を収めているハルクの異名を持つ選手。

試合直後からジャウォースキーが引き込み。バルボーザはトップからプレッシャーをかける。パウェルはボトムから足関節のエントリーを狙う。試合中盤でパウェルはクローズドガードを選択。その後もプレッシャーをかけるバルボーザとリテンションから足関節へのエントリーを狙うジャウォースキーの攻防が続く。終盤にジャウォースキーはニーバーのエントリーを見せるも決めきれず、引き分けで両者敗退。

チャールズ・ネグロモンテ(Charles Negromonte) vs ロナルド・ジュニオール(Ronaldo Junior)

チャールズ・ネグロモンテはヨーロピアンノーギなど数々のトーナメントで優勝の実績をもつベテラン選手。

ロナルド・ジュニオールはIBJJFノーギワールド、パンノーギ優勝などの実績をもつ選手。

序盤はレスリングの展開。ネグロモンテは2階級上の選手だが見た目上はそこまで体格の差が見えない。4分が経過したところでジュニオールが引き込み足関節にエントリー。決定的な形にはならず、残り2分の段階で再びレスリングの展開に。ネグロモンテはリアボディロックの形を作るもクリーンテイクダウンはできず。最終盤にジュニオールがテイクダウンを奪取。引き分けで両者敗退。

オーウェン・ジョーンズ(Owen Jones) vs カイナン・デュアルテ(Kaynan Duarte)

オーウェン・ジョーンズはADCC2024でのガブリエル・ソウザからの一本勝ちが記憶に新しい選手。

カイナン・デュアルテはADCC2024でのダブルゴールドなど4度優勝の実績を持つ最強選手の1人。

最軽量級のジョーンズと最重量級のデュアルテの対戦となる試合。序盤はほぼ叩くようなクラビングでデュアルテがジョーンズをグラウンドに押し込む。ジョーンズはベアトラップの形を作りデュアルテの動きとプレッシャーを封じるも、デュアルテはエスケープ。中盤はデュアルテのプレッシャーにジョーンズが耐える展開が続く。途中でリセットがかかりデュアルテは再び圧力でジョーンズをグラウンドに押し込む。しかし、デュアルテも決定的な形を作ることはできず、ジョーンズが耐え切る形となるチーム・ヨーロッパにとっては勝利に匹敵する引き分けとなった。

マーシン・マチーレス(Marcin Maciulewicz) vs フェリペ・ペナ(Felipe Pena)

マーシン・マチーレスは2024ADCCヨーロッパ予選の勝者、ワールドノーギの優勝経験もある。

フェリペ・ペナはADCC2024チャンピオン。ゴードン・ライアンとのライバル関係でも知られる。Team Atosにはワイルド・カードとして加入。

試合の序盤はレスリングの展開。マチーレスは残り6分のところで足関節にエントリー。ペナも凌ぐが、足のグリップを切ることができない。下からエクステンションを狙い続けるマチーレス。しかし、ペナは少しずつ足を逃していくことに成功する。マチーレスは足へのエントリーを狙い続けるがペナがパスガードに成功。ペナはショートダース、ギロチンなどを経由しキムラからサイドトライアングル、そして再度キムラに。エスケープしたマチーレス。残り1分でレスリングの展開になるも大きな展開はなく、この試合も引き分けで両者敗退。

ポール・アデラ(Paul Ardila) vs ディエゴ・パト・オリベイラ(Diego Pato Oliveira)

ポール・アデラはADCC予選や茶帯ノーギワールドなどでの優勝経験をもつ。

ディエゴ・パトは2024ADCC準優勝、IBJJFでも多くの実績を持つ。

試合開始直後にパトが引き込み。足関節へのエントリーを狙うパトとプレッシャーをかけるアデラの構図。途中アデラが消極性の注意を受ける場面もあったものの、双方形を作ることはできずそのまま試合が終了。引き分けで両者敗退。

この顔合わせは一本決着の試合はなく5試合とも引き分けで終了。決着はジャッジ判定に。

Team Atosが次戦に進出

判定の結果勝者はTeam Atosに。しかしTeam EuropeもTeam Americaに続き劣性が予想される中大健闘の結果となった。

翌日の準決勝の一つ目の顔合わせはNew Wave vs Atosに決定した。

第3試合:Team Australiasia vs Team 10th Planet

Team AustraliasiaのコーチはADCC2019の無差別級で77キロの選手ながら3位に入賞したラクラン・ジャイルス。

10th Planetのコーチは数々のガードを発明してきた名選手・名コーチであるエディ・ブラボー。

ルーカス・ケナード(Lucas Kanard) vs PJバーチ(PJ Barch)

ルーカス・ケナードはCJI1でのビクトー・ヒューゴからの衝撃的な一本勝ちが記憶に新しい。

PJバーチはPolarisライト級グランプリ勝利などの実績をもつ。

試合は序盤から足関節を狙うケナードとトップからプレシャーをかけるバーチ。足関節の攻防が続きどちらもいい形は作るものの決定力には欠き、試合が終了。ケナードは一瞬いいヒールの形を作ったが踵が滑り捉えることができなかった。試合は引き分けで両者敗退。

デクラン・ムーディ(Declan Moody) vs ライアン・エイトキン(Ryan Aitken)

デクラン・ムーディはADCC2024のアジア・オセアニア予選優勝。WNOなどのスーパーファイトイベントでも実績がある。

ライアン・エイトキンはEBIなどを中心に実績をもつ10th Planetヘビー級の雄。

引き込んだエイトキンは足関節のエントリーからレッスルアップ。ニアスイープの形を作る。しかしムーディは立ち上がりレスリングの展開に。その後もエイトきんは足関節へのエントリーを続けるが、凌いだムーディがパスガード。ムーディはバックをとりかけるがエイトキンは凌ぎ、綺麗なフックスイープを決める。しかしムーディは上を取り返すとパスガード。その後も何度もエイトキンに対してパスガードを決めたムーディだが、一本を極めることはできず、引き分けで両者敗退。ここまで重量級同士の試合が続いている。

ファブリシオ・アンドレイ(Fabricio Andrey) vs アラン・サンチェス(Alan Sanchez)

ファブリシオ・アンドレイはADCC南アメリカ予選、IBJJFワールドの優勝経験をもつ。ホカゲの愛称で知られる。

アラン・サンチェスはEBIでの2度の優勝経験をもつグラップラー。

サンチェスは下を選択。アンドレイはフロントヘッドロックからギロチンアテンプト。スクランブルからクルシフィックスのような体制に移行。そこからアンドレイはバックテイク、マウント、ニアバックと移行するがサンチェスはアンドレイを振り落としトップ奪取に成功。攻防の後アンドレイは再びトップに。アンドレイは何度もパスガードを仕掛けるがサンチェスはすんでのところでガードに戻す。残り1分でレスリングの展開に。アンドレイはアンクルピックからテイクダウンに成功。引き分けで両者敗退。

ベラル・エティアバリ(Belal Etiabari) vs ジオ・マルティネス(Geo Martinez)

ベラル・エティアバリは予選を勝ち抜き今大会への参戦が決定。競技歴は短いものの強力なサブミッションを持つ。

ジオ・マルティネスはEBI, ADCCをはじめ多くの大会への参戦経験があるベテラングラップラー。今大会を最後に競技からの引退を公表。

試合開始直後にエティアバリがストレートフットロックにエントリー。極めの形ができるがマルティネスはタップせず。エティアバリは形を維持するがマルティネスはしがみつき我慢。その後エティアバリはベリーダウンの体勢に。マルティネスはタップしたように見えたがタップしていないと抗議。しかし、抗議は認められず、エティアバリの一本勝ち。このタップはボドニのものよりもタップに近いように感じられた。

ベラル・エティアバリ(Belal Etiabari) vs カイル・ベイン(Kyle Boehm)

一本勝ちのベラル・エティアバリは連戦。

カイル・ベインは10th Planetの中では異色とも言えるレッグロッカー。重量級選手として売り出し中。

エティアバリは即座にプルガード、インバージョンからエントリーを狙う。ストレート・フットロックの形を作るもののベインはエスケープし逆にレッグロックにエントリー。攻防の中でエティアバリもアタックを試みるが、ベインがヒールフックで一本勝ち。

岩本健汰 vs カイル・ベイン(Kyle Boehm)

一本勝ちのカイル・ベインは連戦。

岩本健汰は日本のトップグラップラー。2度のADCC、CJIにも参戦経験を持つ。Levi Jonesのけがによりチームに加入。

序盤はレスリングの展開。ベインが壁を駆け上がりフロントヘッドロックの形を作るが岩本はエスケープ。ベインがガードプルし岩本がトップの展開。レッグロックのエントリーを狙うベインとトップからプレッシャーをかける岩本。岩本はパスガードからバックを取り掛け、その後サイドボディロックから足を束ねる。ベインはエスケープ、立ち上がるが再びガードプル。ベインはクローズドガードからラバーガードに。岩本はエスケープし再びプレッシャーをかける。ベインのレッグパムルが岩本の顔に当たりキックのような形になり試合中断。再開後レスリングの形から岩本がテイクダウン!ベインはクローズドガード、ラバーガードの形を作るが特に進展はなく試合終了。引き分けで両者敗退。

これで両チーム選手がいなくなりチーム戦の結果はジャッジ判定に。

Team Australiasiaが次戦に進出

ジャッジ判定の結果、オーストラレイジアが次戦に進出。オーストラレイジアは3つの地域チームの中で唯一次戦に進出することになった。

第4試合:Daisy Fresh vs B-Team

Daisy Freshのコーチはデイジーフレッシュ創設者ヒース・ペディゴ。

B-Teamのコーチはニッキー・ライアンとデミアン・アンダーソン。

マックス・ハンセン(Max Hanson) vs ジョゼフ・チェン(Jozef Chen)

マックス・ハンセンはダンテ・レオンの黒帯でパン・ノーギ優勝などの実績をもつ。

ジョゼフ・チェンは2022ADCCヨーロッパ予選優勝、CJIでの勝利などをはじめプロ大会で多くの実績をもつ。

ハンセンがガードプル、チェンが上から攻める展開でスタート。終盤までそのまま細かい攻防の中で試合が進行。残り90秒付近でジョゼフがダブルアンダー、オーバーアンダーの仕掛けからパスガード、マウント奪取に成功。ハンセンは壁を利用してエスケープに成功するが試合はそのまま終了。引き分けにより両者敗退。

ブランドン・リード(Brandon Reed) vs ニッキー・ロドリゲス(Nicky Rodriguez)

ブランドン・リードはNAIAカレッジレスリングで3度優勝の実績をもち、グラップリングの経験も豊富。

ニッキー・ロドリゲスはCJI重量級の初代チャンピオン。 現役最強グラップラー。

試合はレスリングから始まり、ロドリゲスがガードプル。下からレッスルアップを狙うロドリゲス。リードはダブルアンダーの形を作りあわやパスガード。ロドリゲスはレスリング、レッスルアップを織り交ぜてトップポジションを狙う。残り2分半までこう着状態が続くが、ロドリゲスがレッスルアップからバックテイクに成功。そのままリアネイキッドチョークを締め上げ、ロドリゲスが一本勝ち。

マイケル・ピクスリー(Michael Pixley) vs ニッキー・ロドリゲス(Nicky Rodriguez)

一本勝ちのニッキーロッドは連戦。

マイケルNCAA2部のチャンピオンで、ADCC2024ではニコラス・メレガリ相手に衝撃的な一本勝ちを収めている。

試合開始早々ピクスリーがロドリゲスをぶん投げる衝撃的な幕開け。ピクスリーはトップからプレッシャーをかけ続けフロントヘッドロックの展開に。ロドリゲスはエスケープ、再び下からレッスルアップを狙う。ピクスリーはダブルアンダーから攻めるがロドリゲスが戻す。その後上下の攻防、フロントヘッドロックの攻防などを経て再びレスリングに。ニッキーのアプローチを押して離れるピクスリーに注意。その後もフロントヘッドロックなどはあるもののどちらも決定的な展開は作れず、引き分けで両者敗退。

ジェイコブ・カウチ(Jacob Couch) vs クリス・ウォジック(Chris Wojcik)

ジェイコブ・カウチはADCC, WNOでの実績がある。過去には来日しイゴール・タナベとも対戦している。

クリス・ウォジックは足関節の技術とADCCなどでの実績で知られる。

試合は両者ガードプルでスタート。トップ、ボトムの体勢を変えながらカウチがストレートフットロックにエントリー。ウォジックはコークスクリューのカウンターなどを狙いながらエスケープ。その後もトップ、ボトルを入れ替えながら進行。ウォジックはトップからプレッシャーパスガードを狙う。どちらも決定的な形は作れないがエントリーはカウチの方が多いか。残り1分ほどの段階でウォジックがハーフガードで胸を合わせるもパスガードには至らず。引き分けで両者敗退。

ダンテ・レオン(Dante Leon) vs ビクトー・ヒューゴ(Vicotor Hugo)

ダンテ・レオンはADCC3位入賞、AIGAでの実績などもあるグラップラー。

ビクトー・ウーゴはブラジル出身。IBJJFで4度のワールド優勝。今大会最重量級。B-Teamにはワイルドカードとして加入。

レオンがガードプル。下からの足へのエントリーやレッスルアップを狙う。ウーゴはこの試合勝つ必要がなく、やや消極的な展開か。結局そのまま試合は終了。引き分けで両者敗退。

B-Teamが次戦に進出

Daisy Freshは選手がいなくなったためB-Teamの次戦進出が決定。準決勝の組み合わせはTeam AustraliasisとB-Teamに決定した。

10万ドル争奪女性トーナメント

女性のトーナメントとしては史上最高の賞金となる10万ドルをかけたトーナメント。各試合5分3Rで行われる。

ヘレナ・クレーヴァー(Helena Crevar) vs アデル・フォルナリーノ(Adele Fornarino)

ヘレナ・クレーヴァーはNew Waveの黒帯。弱冠18歳ながらPolarisをはじめとする多くの大会で結果を残す。

アデル・フォルナリーノはADCC2024で階級、無差別のダブルゴールドを達成。

第1Rはフォルナリーノの引き込みでスタート。下からミーアロックなどを狙うがクレーヴァーは許さず。クレーヴァーもトップから抱え込む形で足関節へのエントリーを狙う。第1Rはクレーヴァー10-9。

第2Rもフォルナリーノが引き込み。チョイバー、足へのエントリーなど試みるがクレーヴァーは許さず。クレーヴァーも上から足へのエントリーを狙う、第1Rと同様の展開。フォルナリーノはアームバーにエントリーするがクレーヴァーは腕を引き抜く。フォルナリーノの足へのエントリーに対してクレーヴァーがカウンター、そこからチョイバーを狙うフォルナリーノ。第2Rは2者が10-9フォルナリーノ、1者は10-9クレーヴァー。

第3R、フォルナリーノは引き込み。展開は第1,2Rと似た形に。どちらがより明確な形を作れるかの勝負。中盤でフォルナリーノがチョイバーのエントリー。しかしクレーヴァーはエスケープし引き込みながら足を狙う。このラウンドでも決着はつかず、決着はジャッジ判定に。

第3Rの判定も考慮した結果、試合は30-27, 29-28, 29-28でヘレナ・クレーヴァーが勝利。決勝に進出した。

サラ・ガルヴァオ(Sara Galvao) vs アナ・カロリーナ・ヴィエイラ(Ana Carolina Vieira)

サラ・ガヴァウォンはアンドレ・ガヴァウォンの娘。19歳ながらすでに茶帯でのIBJJFグランドスラム達成などの実績をもつ。

アナ・カロリーナ・ヴィエイラはIBJJF, パン, ADCCなどでの優勝経験がある。

第1Rはレスリングの展開からスタート。ガヴァウォンは引き込みからレッスルアップ狙いもヴィエイラは許さず。ガヴァウォンが下から攻める展開に。ヴィエイラはニアパスガードからフロントヘッドロック。ガルヴァオもスイープなどを見せ、ほぼ互角の展開でラウンドが終了。第1Rはジャッジ3者とも10-9 でヴィエイラを支持。

第2Rもレスリングの展開からスタート。膠着した展開が続くが、3分付近でピットを登ったヴィエイラをガルヴァオがテイクダウン。そこからリアトライアングルにエントリー。この試合で初めてニアサブミッションの形を作る。ヴィエイラはエスケープ、ガルヴァオはクローズドガードに。第2Rはジャッジ3者とも10-9でガルヴァオを支持。

第3R、互角で迎えた最終盤もレスリングからスタート。ガルヴァオはガードプルからレッグエントリーを狙うも、ヴィエイラがフロントヘッドロックの体勢に。しかしガルヴァオはカウンターの投げから強引にバックへ。バックからアームバー、トライアングルと展開。3分を残す時点でガルヴァオが有利にたつ。ヴィエイラは足へのエントリーなどを狙うがガルヴァオは潰して許さず。その後もパスガードからバックアタック、トライアングルエントリーなど終始優勢で試合を進めたガルヴァオがこのRもとり勝利を確実にした。

判定の結果29-28, 29-27, 29-27でサラ・ガルヴァオが勝利。

決勝戦の顔合わせはサラ・ガルヴァオとヘレナ・クレーヴァーに

18歳のクレーヴァーと19歳のガルヴァオが女性史上最高の賞金をかけて戦うことになった。

2日目の見どころ

New Wave vs Atos

  • どちらのチームも大きなダメージ、消耗のない状態で次戦に。
  • 重量級同士のマッチアップは実績からはAtosが若干有利か。
  • Atosはディエゴ・パト、New Waveはミカ・ガルヴァオがそれぞれ重量級選手相手にも勝てる可能性を十分持つ、チームの勝敗の鍵を握る存在に。

Team Australiasia vs B-Team

  • 重量級は圧倒的にB-Teamが有利。ベラル・エティアバリは一本負けのダメージはどれくらいなのか?
  • ルーカス・ケナードは昨年のCJIでビクター・ヒューゴに衝撃的な勝利を収めている。再現なるか?
  • 他にも、岩本健汰とジョゼフ・チェン、ファブリシオ・アンドレイとイーサン・クラレンスタインなど過去にも対戦経験のある組み合わせが多くあり、リベンジや再戦など各選手の意気込みに期待がかかる。

サラ・ガルヴァオ vs ヘレナ・クレーヴァー

  • マッチオブザナイトとも言われる熱戦を制したサラ・ガルヴァオと、少し膠着した試合を勝利したヘレナ・クレーヴァー。
  • 18歳のクレーヴァーと19歳のガルヴァオは女性グラップリングの新世代到来と今後長く続くライバル関係を予感させる。
  • 両者は2025年3月のパン柔術選手権(Gi)で対戦があり、その際はガルヴァオが勝利している。

CJI2は8月31日に2日目を実施(日本時間9月1日10:00)。Flo GrapplingのYoutubeチャンネルで無料配信。ライブ配信以降は有料に切り替わる見込み。

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