初心者でも試合に出られる!一歩踏み出すためにやってほしいこと

初心者でも試合に出られる!一歩踏み出すためにやってほしいこと

1回出ちゃえばへっちゃら!試合でスキルアップしよう!

Akari

初めての大会、あの“キャットファイト”が私の柔術人生を変えた

白帯になって半年。「そろそろ一度は出てみましょう!」という先生の言葉に背中を押され、私は初めて大会にエントリーしました。

初めての試合、初めての減量で憂鬱な日々を過ごして試合当日を迎えました。

開始の合図と同時に、私は相手とガッチリ襟と袖を掴みました。
そして、そこから約2分間、私たちはまるで綱引きのように、ただただ相手の組み手を引っ張り合うだけに終始したのです。

「引き込んで下になったら負けだ!」という強迫観念に囚われ、お互いに一歩も譲らない。
結果、試合はキャットファイトとでも呼ぶべき、なんともみすぼらしく、技術とは程遠い膠着状態で進行しました。

この組手からの引っ張り合い。
実は白帯の試合ではあるあるです。
大会でこの光景を目にするたび、私はあの日の恥ずかしさと熱意を懐かしく思い出します。

しかし、あのみすぼらしい経験があったからこそ、どうすれば主導権を握れるかを真剣に考えるようになり、テイクダウンと引き込み、両方の選択肢を戦略的に取れるようになりました。

初心者の皆さん、柔術を始めたなら、ぜひ1年以内に一度は大会に出てみてください。

勝敗は関係ありません。

大会というガチで柔術をやる経験は、その後の練習を100倍実のあるものにしてくれます。

そして、このコラムは、そんなあなたの一歩を成功に導くために読んでほしいです!

 

大事なのは勝つことではない

まず、最も重要な心構えです。

大会で大事なのは、「勝つこと」ではなく「経験値を得ること」です。

もしあなたが負けても、誰もあなたのことを笑いません。
それどころか、柔術コミュニティにおいて初めての大会に出たというだけで、周りの人たちはあなたを尊敬します。

柔術家は、挑戦することの難しさを知っているからです。

試合は、普段の道場でのスパーリングとは空気感が全く違います。
緊張、プレッシャー、そして一瞬の判断ミス。

この極限の環境での学びは、普段のスパーリングの100倍濃いと断言できます。
だからこそ、負けてもいい。その経験こそがあなたの財産です。

 

試合前にやるべきこと

ジムへの申請・セコンドの依頼

エントリーを検討している場合は必ずジムの許可を取りましょう。
許可をもらったらすぐに先生や先輩にセコンドをお願いしましょう。
ギリギリまで試合順が発表されない試合がほとんどなので、1日空けてもらうことになります。
セコンドをお願いするときは早めに試合日とカテゴリを伝えましょう。

 

エントリーは早めに!

初めての大会へのエントリーは、締切の1ヶ月前には済ませるのが理想です。
ギリギリになると、階級や帯を間違えたり、体重調整が間に合わなかったりといったトラブルの元です。

 

階級・帯・ルールを最低3回は確認

✔エントリーするカテゴリのチェック

階級・帯・年齢・ギ/ノーギを絶対に間違えないでください。
特に年齢(マスターカテゴリーなど)は要確認です。

✔ルールをチェックする

ルールは最低3回読みましょう。
特にIBJJFルールかSJJJFルールかで、アドバンテージの数え方や禁止技(特に白帯のクローズドガードからの極めなど)に違いが出ます。
ルールブックはスマホでいつでも見られるようにしておきましょう。

 

体重は1週間前には落としきる

試合前日や当日にサウナスーツで走る、といった過度な水抜きは、パフォーマンスを著しく低下させます。
計量の1週間前には目標体重を達成し、当日朝は目標から500g以内の余裕を持てるように調整を終えておくのが理想です。
朝ごはんもちゃんと食べたいですね!

 

当日の持ち物リスト化

必要なものをリスト化し、前日までにバッグに詰めて写真に撮っておきましょう。

必須

  • 柔術衣もしくはラッシュガードとファイトパンツ
    帯(サイズやパンツにはポケットがないかなど注意です⚠️)
  • 身分証明書や健康保険証
  • 水やスポーツドリンク(個人的には喉が乾くので水がおすすめです)
  • タオル

推奨

  • 補給食(ゼリーやバナナなど)
  • テーピング
  • マウスピース
  • イヤホン

 

会場には開場1時間前には到着

初めての会場は道に迷うかもしれません。
また、試合が早まる可能性もあるので最低でも開場1時間には着くように家を出ましょう。
到着したらトイレの場所、更衣室、そして集合場所となる計量エリアの位置を確認すると安心です。

集合場所で集中

会場に着いたら、自分の試合が始まる最低3試合前には集合場所にいるようにしましょう。
自分の名前が呼ばれたらすぐに動けるように準備しておきます。
好きな音楽を聴いて気分を上げてもいいですね。

 

アップは軽くでOK

アップは、軽く体を温め、関節を動かす程度でOKです。
汗だくになる必要はありません
大切なのは、試合で100%の力を出すことであり、アップで疲労を溜めるのは本末転倒です。

試合直前の儀式

マットに上がる直前、深呼吸をゆっくりと3回行います。
そして心の中で「楽しむぞ」と呟いてください。
緊張が和らぎ、試合に集中できます。

 

試合中にやってはいけないこと

試合開始前に握手で力を入れる

試合開始前の握手で、相手にガチガチに力を入れてしまうのはNGです。
相手に「こいつは緊張している」「力が強いぞ」といった情報を与えてしまうだけです。
軽く握手し、アイコンタクトで「よろしくお願いします」という気持ちを伝えるだけに留めましょう。

 

練習してない派手な技を急に試す

試合は新しい技を試す場所ではありません。
練習で使い慣れた、成功率の高い技(例えば得意なテイクダウンや、いつものスイープ)だけを使いましょう。
練習していないベリンボロのような派手な技を試しても、まず失敗に終わります。

 

へっぴり引き込み即ガードで寝転がる

白帯の試合では、まだ引き込みからのガードワークに慣れていない選手が多いです。
そのため、立ったまま組み手の主導権を握っている方が有利になる場合が多くあります。
すぐに引き込んで寝転がると、逆に相手にプレッシャーをかけるチャンスを与えてしまいます。
ただし、あまりトップにこだわりすぎると私のような恥ずかしい思いをするのでほどほどに。

 

極められてるのに意地で耐える

極められたと思ったら、すぐにタップしましょう。
タップは恥ずかしいという考えは捨ててください。
意地で耐えることは、靭帯断裂などの大きな怪我の元であり、あなたの柔術人生を中断させかねません。
仕事や学校などの日常生活の方がよっぽど大切です!!!

 

タップしたらすぐ謝る

審判に対し、「すみません」と謝る必要はありません。
タップは柔術のルールの範疇です。礼を尽くし、次の行動に移りましょう。

 

負けても不貞腐れない

試合が終わったら、勝敗に関わらず、必ず相手と審判にをします。
負けたからといって、すぐにマットから逃げるように退場するのは、相手への敬意に欠けます。

 

試合が終わった後にやるべきこと

相手に「ありがとうございました」と挨拶をする

試合後、勝っても負けても、相手選手に対し必ず「ありがとうございました」と挨拶をしましょう
大会という真剣勝負の場で戦ってくれた相手への敬意です。

 

負けた試合は必ず動画を見返す

勝敗にかかわらず、試合の動画は必ず見返してください
スマホで自分で撮るか、友達やセコンドに頼んで、全試合を撮影してもらいましょう。
負けた試合の何がダメだったかは、その動画の中にしかありません。
信頼している人へ動画を見せてフィードバックしてもらうのもおすすめです!

 

その日のうちにメモ

帰宅したら、その日のうちに敗因を3行でメモしましょう。

  • 例1:「組手で負けた」「引き込みが遅れた」「スタミナ不足」
  • 例2:「パスガードの際、脇が空いた」「テイクダウンにこだわりすぎた」

このメモこそが、次への最高の教材です。

 

次の練習の際にジムで報告

翌日の練習、もしくはジムに行った際に試合結果を先生や先輩に報告しましょう。
必ず先生や先輩が、あなたの試合を見ていなくても的確なアドバイスをくれるはずです。
勝っても負けても胸を張って報告してください。
みんなが称えてくれるはずです。

セコンドのお礼

1日空けてくれた先生や先輩へお礼をしましょう。
高級なものを贈る必要はありませんが、ささやかなギフトを渡すのが理想です。

 

【まとめ】柔術人生が変わる一歩

初めての大会は、100%ボロボロです。

緊張で体が動かない、練習した技が一つも出ない、スタミナが切れてヘトヘトになる。それが普通です。

しかし、2回目に出たときの人は、ほぼ全員が1回目より全然マシだったと言います。
なぜなら、一度に出たことで、大会の雰囲気に慣れ、何が起こるかを知ったからです。

だからこそ、あなたにもまず1回出てみてほしい。

その経験は、間違いなくあなたの柔術人生を変え、より深く、より熱いものにしてくれます。

さあ、勇気を出してエントリーボタンを押しましょう!

この記事をシェア

この記事が役に立ったらシェアをお願いします!

Advertisement

Advertisement

関連記事