
ONEグラップリングマッチ:ジャンカルロ・ボドニ vs ラファエル・ロバート・ジュニア直前予習
世代を超えた超ハイレベルな攻防!ONEグラップリングマッチ
記事情報
明日、いよいよ格闘技の聖地・日本でONE 173が開催される。
メインイベントでは、キックボクシングの野杁正明選手が世界王座統一戦に挑むほか、MMAでは青木真也やフライ級王者・若松佑弥、キックボクシングでは武尊、ムエタイでは吉成名高など、多くの日本人トップファイターが出場する超豪華カードが組まれている。
そんな熱狂的な打撃戦や総合格闘技の合間、ひときわ異彩を放つのが、この試合唯一のグラップリングマッチ。
ジャンカルロ・ボドニとラファエル・ロバート・ジュニアという、グラップリング/柔術の頂点を極めた2人による「新旧王者対決」とも言えるこの一戦は、世界最高峰の技術が凝縮された戦いになることが期待されている。
本稿ではONEをMMAやキックボクシングを目的に観戦しようとしている方にもこの試合の魅力をお伝えすることを目的に、両選手の経歴や試合の見どころをピックアップしてお伝えする。
ジャンカルロ・ボドニ(Giancarlo Bodoni)ってどんな選手?
現代グラップリングの完成形
ジャンカルロ・ボドニは、世界的な強豪が集うNew Wave Jiu-Jitsuに所属する現代ノーギ・グラップリング界を牽引する29歳の若きトップ選手。
グラップリングの世界最高峰トーナメントである2022年ADCC世界選手権88kg級での優勝という実績を持つ同選手は、この大会で4試合中3試合を一本勝ちで制し、世界にその名を轟かせた。
彼の強みは、スタンドレスリング、優れたガードワーク、そして隙のないサブミッション能力と、全ての局面で非の打ち所がない現代グラップリングの完成形と評される総合力にある。
今試合での期待
ボドニのスタイルは、上下のバランスの良さと高いフィニッシュ能力にある。
特に、ADCCで見せた粘り強いテイクダウンからのトップコントロールは秀逸。
下から攻める場合でも、スイープで上を取り返すことも、下からでも仕掛け続けることもできる。
彼の試合は、常に一本勝ちを狙うアグレッシブな姿勢が魅力であり、一瞬たりとも目が離せないスリリングな展開が期待できます。
キャリアや実績は若くして最高峰に達しているが、格下の選手に取りこぼす試合も多く、大ベテランを相手にどのような試合運びを見せるかが鍵となる。
ラファエル・ロバト・ジュニア(Rafael Lovato Jr.)ってどんな選手?
柔術界のレジェンドであり開拓者
対するラファエル・ロバト・ジュニアは、ブラジリアン柔術とMMAの両方で歴史を築いたレジェンド。
42歳とボドニより13歳上だが今だ現役。
ブラジリアン柔術の世界最高峰大会であるムンジアル(世界柔術選手権)では黒帯で優勝。MMAにも本格参戦し、Bellator世界ミドル級王者に輝いた。
脳の血管異常が発覚し、安全面を考慮してMMAでの競技活動を休止し王座を返上したが、ADCCやIBJJF主要大会に参加し柔術では競技に復帰している。
2024年ADCC世界選手権では−99kg級で銀メダルを獲得。
ニコラス・メレガリを破ったマイケル・ピクスリーに勝利するなど現在もなお世界トップレベルの選手であることを証明した。
今試合での期待
ロバト・ジュニアのファイトスタイルは、MMAでの経験で培ったトップからのプレッシャーと、そこからのパスガード、マウントポジションへの移行が最大の武器。また、ミスをおかすことが少なく堅実な試合運びをする選手としても知られる。
ボドニのような完成形を相手に、ロバート・ジュニアの豊富な競技経験とゲームメイクがどのように機能するかが最大の注目点。レジェンドが、世代の異なる若き王者のアグレッシブな攻撃を凌ぎ、自らのペースに引き込めるかどうかが勝敗を分ける。
試合の見どころ:新旧グラップラーの「戦術」対決
世代的には明らかに旧世代に属するロバト・ジュニア。ADCCでは銀メダルを獲得しているものの、クレイグ・ジョーンズやフェリペ・ペナら一流の技術を持つ選手との対戦では敗れており、現代のレッグロックをはじめとする技術への対応には不安が残る。
一方で、体格ではもともと1階級上の選手であるロバト・ジュニアがボドニに対して優位に立っている。ボドニは直近の試合では体格的に有利な状況であることが多かったので、レスリングまたは下からのガードワークでロバト・ジュニアのパワーとプレッシャーに対応できるかどうかが鍵となる。
双方の選手の強い部分がはっきりしている試合なので、それを相手にどう押し付けるか、またはそこを避けた試合運びを狙うのか、という戦術的な部分が注目される試合となる。

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