
Quintet 5 2025 in Dubai 直前予習!
桜庭和志率いるTEAM SAKU JAPANが参戦
桜庭和志率いるTEAM SAKU JAPANが参戦するQuintet 5が10月23日(現地時間)にドバイ・コカコーラアリーナにて開催される。本稿では各チームのメンバーなどの見どころをお伝えする。
開催概要
開催日:10月23日(現地時間/日本時間10月23日23時45分より)
開催地:ドバイ・コカコーラアリーナ
配信:Leminoにおいて日本国内独占生配信
見どころ
ヒールフック解禁
クインテットにおいてはこれまでヒールフックが禁止されていたが、本大会よりついにその使用が解禁される。数年前まではIBJJFでも禁止されるなどタブー扱いされていたヒールフックだが、現代のグラップリングにおいてはヒールフックとそれを中心とする足関節およびそのポジションへのエントリーがガードプレイヤーにとっては主要な技術となっており、ヒールフックを禁止することは必然的にトップレベルのグラップリングとは距離をおいた攻防を強いられることになっていた。
今回のヒールフック解禁により、今大会はもちろん今後の大会においてもよりレベルの高い攻防が期待されることとなり、またより一層チーム戦という特色が際立つことになることが予想される。
各チームの組み合わせ
第1試合はTEAM SAKU JAPANとTEAM RENZO GRACIEの顔合わせ。桜庭和志とグレイシー一族という因縁、また桜庭和志の息子である桜庭大世がグレイシーに挑むという構図が注目される。
TEAM RENZO GRACIEは軽量級のタリソン・ソアレス以外は世界レベルのグラップリングで実績を残している選手はおらず、TEAM SAKU JAPANには大会のハイライトになるような勝ち方が期待される。大嶋やイゴール、桜庭といった若手選手は世界的にその名を広めるような試合をできるか。
第2試合はアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ率いるTEAM NOGUEIRA DUBAIとボブ・サップ率いるTEAM BANGTAO THAILANDの顔合わせ。
ルーカス・バルボーザ、PJバーチという世界トップクラスのグラップラー名を連ねるTEAM BANGTAO THAILANDが実績的には有利ではあるが、TEAM NOGUEIRA DUBAIはヘビー級に強力な実績を持ちFloのランキングにも入っているプーヤ・ラフマニがおり、ヘビー級が有利なクインテットルールにおいてどちらが勝つかは予断を許さない。個人的にはバルボーザやバーチといった選手とTEAM SAKUの選手たちの試合が決勝で見たい。
レジェンドたちが直接試合をするわけではないものの、そのネームバリューと顔ぶれだけでも往年のファンは少しワクワクさせられる。
各チーム出場選手
TEAM SAKU JAPAN
監督: 桜庭和志
桜庭大世
https://www.instagram.com/taisei3939/
11月3日にRIZINにおいて宇佐美正パトリックとMMAでの対戦が予定されている桜庭大世が参戦。これまで内柴正人とのグラップリングマッチや矢地祐介とのMMAマッチなどで勝利を収めており、徐々に実績も増えてきている桜庭ジュニア。世界のトップグラップラーの技術に対してどのように対応するのかが注目される。
ハイサム・リダ
https://www.instagram.com/haisam1jj/
2022年のADCCにおいてサイボーグ(Roberto Abreu)を腕十字で破り一躍時の人となったハイサム。Bチームにおいてトップレベルのグラップリングトレーニングを積んでいた彼の現在の姿が期待される。
イゴール・タナベ
https://www.instagram.com/fatninja_official/
2025年はPolarisやWNOへの参戦をはじめ精力的にグラップリングの試合をこなしているイゴール・タナベが参戦。PJバーチ(PJ Barch)やルーカス・バルボーザ(Lucas Barboza)ら世界トップレベルのグラップラーとの対戦が期待される。
中村大介
https://www.instagram.com/nakamurauzukido/
45歳を迎え、MMAでは苦戦を強いられつつもトップクラスのファイターたちと毎回熱戦を繰り広げる中村大介。クインテットにも何度も参加しており、多くの名勝負を生み出している。現代のグラップリング技術とは違った技術体系の持ち主であり、噛み合った時にどのような展開になるのかが注目される。
大嶋聡承
https://www.instagram.com/sousuke.oshima/
若干18歳ながら韓国、オーストラリアなど海外でのスーパーファイトも経験している大嶋。現代グラップリングの申し子でありヒールフック解禁の恩恵を一番受けると思われる大嶋。イゴールと同様にPJバーチやルーカス・バルボーザとの対戦が期待される。
TEAM RENZO GRACIE
監督:ヘンゾ・グレイシー
ネイマン・グレイシー(Neiman Gracie)
https://www.instagram.com/neimangracie/
ベラトールを中心に活躍していたMMAファイターであるネイマングレイシー。グレイシー一族の中では第四世代にあたり、エリオ・グレイシーの甥であるホブソン・グレイシーの孫である。MMA転向前の2013年には黒帯のワールド・ノーギで3位入賞を果たしている。グレイシーという名を持つ選手が現代グラップリングででのような戦いを繰り広げるのかが注目される。
デルソン・エレノ(Delson Heleno)
https://www.instagram.com/pedechumbobjj/
ヘンゾ・グレイシー・ドバイ所属。2002年に黒帯で世界チャンピオンとなっていることが記録されている。
アンダーソン・ウェズリー(Anderson Wesiley)
https://www.instagram.com/andersonwesiley/
AJP黒帯優勝などの記録が確認できる。インスタグラムには主にギの試合の映像が投稿されている。
タリソン・ソアレス(Talison Soares)
https://www.instagram.com/talisonsoaresbjj/
2022年にIBJJFワールド(黒帯)で優勝、ノーギでも2019年ワールド(黒帯)優勝経験がある。今大会出場選手の中で一番の実績を持つ選手と言えるが、軽量級であるためクインテットルールにおいては苦戦を強いられることも予想される。ハイサムやイゴール、大嶋といったサイズのある選手を多く揃えるTEAM SAKUに対してどのような試合を展開するのかが期待される。
ディエゴ・フレイレ(Diego Freire)
https://www.instagram.com/diegofreirebjj/
Smoothcompの履歴などによるとUAE周辺で活動していることが予想される選手。
TEAM NOGUEIRA DUBAI
監督:アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ
プーヤ・ラフマニ(Pouya Rahmani)
https://www.instagram.com/_pouyarahmani_/
PFLで活躍するヘビー級MMAファイター。ビーチレスリングの世界チャンピオンの実績がある他、Karate CombatやAIGAでのグラップリングマッチの経験などもあり、Flo Grapplingの205lbs(約92kg)においては13位にランクされている。
チアゴ・サ・フォルテス(Thiago Sá Fortes)
https://www.instagram.com/thiagosabjj/
2010年代にIBJJFヨーロピアンオープン(黒帯)での優勝経験やワールドノーギ(黒帯)での入賞経験をもつ。チェックマット所属
ゼリムハン・カサエフ(Zelimkhan Kasaev)
https://www.instagram.com/zelimhankasaev/
ロシア出身。チェックマット所属。モスクワなどロシア圏での大会においてミディアムヘビー(88kg)で優勝・入賞の記録が確認できる。
ニコライ・ヴェトロフ(Nikolay Vetrov)
https://www.instagram.com/vetrovnikkolay/
ロシア近辺の大会のほか、東南アジアのADCCオープンにも多く参加。2023年にタイで開催されたADCC東南アジアオープンにおいて世羅智茂と対戦し判定で敗れている。
アブデルラウフ・ミドー(Abdelraaouf “Mido”)
https://www.instagram.com/mido_mohamed66/
エジプト出身。PFLなどで活躍するMMAファイター。
TEAM BANGTAO THAILAND
監督:ボブ・サップ
ルーカス・バルボーザ(Lucas Barbosa)
https://www.instagram.com/lucasbarbosajj/
ATOS所属。黒帯でのIBJJFグランドスラム達成やADCCメダル獲得などギ・ノーギの双方で輝かしい実績を持つ世界トップクラスのグラップラー。CJI1では判定で岩本健汰、カーフスライサーでジョゼフ・チェンをそれぞれ破っている。
PJバーチ(PJ Barch)
https://www.instagram.com/pbarch10p/
10th Planet所属。2024年のADCCで3位入賞やポラリスでのライト級グランプリ優勝などの実績をもつ世界トップクラスのグラップラー。CJI2にはチーム10th Planetの一員として参加、ルーカス・ケナードと対戦している。過去にもチーム10th Planetの一員としてクインテットに参加しており、中村大介らとの対戦経験もある。
キム・ドンヒョン(Dong Hyun Kim)
https://www.instagram.com/stungunkim/
韓国人初のUFCファイターであるほか、過去には日本のDEEPなどにも参戦経験のあるMMAファイター。
ケモイ・アンダーソン(Kemoy Anderson)
https://www.instagram.com/ratedr10p/
10th Planetの黒帯。現在はタイ在住、現地のADCCオープンなどに参加している。
アレックス・シルド(Alex Schild)
https://www.instagram.com/alexschild_/
鮮やかなロゴが印象的なジム、Bang Tao Muay Thaiのオーナー。タイ近辺のADCCオープンなどに参加している。